EXILE　進化の秘密 「EXILEの音楽は、すべて謙虚。常に相手を思いやっている。 　優しさ、純粋さ、誠実さがあふれています」 作詞家で音楽評論家．日経BP社スーパーバイザーを務める麻生香太郎さん は語る。 ’05年末から、CDの制作ディレクターを務めるエイベックス．エンタテイ ンメントの佐藤達郎さんも、彼らの魅力をこう語る。 「いつ会っても、メンバー全員が礼儀正しいんですね。すごく謙虚な人た 　ちだなぁというのが最初からの印象です。僕が担当になった以降も、そ 　れは変わらない。全然おごったところがないんです。 謙虚な姿勢はやはり、リーダーのHIRO（38）の人柄によるところが大きい そうだ。 「“ファンあっての自分たち”“スタッフあっての自分たち”という思い 　が、HIROさんの根底にある。彼は支えてくれるファンへの感謝は、作品 　とパフォーマンスで返すしかないと考えているんです。原点を絶対、忘 　れない人ですね」 言うまでもないが、HIROさんは’91年、一世を風靡した『ＺＯＯ』の最年 少メンバーだった。コンビニに行く感覚でテレビに出て、武道館ライブは 当たり前。しかし、’96年に解散すると状況は一変する。 「仕事がなくなってはじめてわかったんですね。大勢の前で自分を表現で 　きることが、どんなに幸せなことだったのかということが───」 　（’05年本誌インタビューより） そこがHIROの原点。辛い思い、悔しい思いを心底味わったからこそ気づけ たことだった。 「EXILEにも苦しいときはありました。’06年、SHUNがソロに転向したとき 　、本当は不安もあったと思う。でも、彼は『それならSHUNを応援しよう』 　って。そんなユニットほかにありませんよね」（佐藤さん） 同時期に、もう一人のボーカルATSUSHIがポリープで喉の不調を訴えた。 「いろんなことが重なって起きたんです。そんな苦境に立ったときでも、 　HIROさんは『自分たちのやっていることにブレがなければ、絶対、ファ 　ンはわかってくれる！』と、いつも言っていました。メンバーが替わろ 　うと、新しいカタチになろうと、EXILEは 変わらないその強い信念と自 　信が、苦しい時期を乗り越えさせたんだと思います」（佐藤さん） 九月には、武道館で公開オーディションを開き、一万人のなかからボーカ ルのTAKAHIRO（23）が選ばれ、それ以降、人気はうなぎ上り。 「HIROさんは、自分の思う方向にグイグイ引っ張っていくタイプのリーダ 　ーではないんです。EXILE は全員で話し合って、全員のOKがあって前に 　進む。でも、なぜか皆の気持ちや方向性が自然と同じ方向を向くんです 　ね。そういう雰囲気作りがHIROさんは上手なんでしょね。各メンバーも 　、自分たちの意思をしっか尊重してくれるから、HIROさんへの信頼度は 　ものすごく高いんです」 ダンススクール『EXGP』でインストラクターをしている荒木一禎さんは語る 「HIROさんは、後輩に対してすごい愛情を注いでいますね。厳しいアドバイ 　スも全部、的確。言葉でというより、まず自分の態度と行動で示すんです 　。メンバーが経験していないことを、ＺＯＯでも、その後の苦労もHIROさ 　んは経験している。それを踏み台にしろという思いが伝わってくるんです」 本物の友情に皆が憧れる時代─── ７人全員がプライベートでも仲よしというのも、ユニットでは非常に珍しい EXILE。 「彼らってふだんから一緒によく食事に行くんですよ。仕事が終わると 　『HIROさん、この後、どうするんです？』って誰かが聞く。『え？飯食い 　に行くけど』『んじゃ、俺も行ってていいですか』となり『俺も』『俺も』 　って、結局、全員で食事に行くんです。そして、冗談言ったりしながら、 　ホントに楽しく話している。話題も、最近見たテレビ、格闘技のことなど 　ですね」（前出．佐藤さん） 人を蹴落とし、のし上がっていくのが通例の芸能界で、仲がいいEXILE は希 有な存在なのだ。 実は今、男性グループの時代がきたのだと、麻生さん（前出）は言う。 「10年前は歌姫の時代でした。安室奈美恵、浜崎あゆみ、宇多田ヒカル……。 　歌詞に多いのは、人間関係の悩み、人を信じられない痛み、不安、せつなさ 　に共感が集まった。ところが、この時代にきて、それでは寂しくなってしま 　った。今、本当に仲のいいグループに、皆、憧れているんです。EXILE は、 　和気あいあいと楽しそうで、何年もかけて築き上げた仲間がいる。本物の友 　情がある。音楽もいい。そこに皆、憧れるんです。」 本物の友情は、歌詞にも表れていた。 「彼らの歌のテーマはコミュニケーション。キーワードは『いつも』『一緒に 　』『いよう』です。自然な優しさにあふれ、彼らの優しさや仲間を裏切らな 　い気持ちが、そのまま反映されているんです。」 HIROの人生観が集約しているのが『EVOLUTION』の歌詞だ。 《痛みの先に自分さえ知らない姿手に入れる》 「挫折や失敗をしたその先に、それを克服した、自分でも知らなかった自分出 　会えるんだよと歌っています」 また、『道』の歌詞。 《『心』『勇気』『友』『笑顔』嬉しすぎて　溢れ出した　涙が　止まらない》 「最近のJ－POPでは“友”や“笑顔”は、逆に信用できないということで、死 　語になっていたんです。ところが、彼らが歌うと、まっすぐに受け取れる。 　そかがまた新鮮な魅力なんです。」 マーケティングコンサルタントの西川りゅうじんさんは、EXILE の魅力は『ギ ャップ』だと言う。 「彼らは歌も踊りも、メンバー全員が本物の実力をもち、単独でもプロとして 　やっていける。文句なしにカッコいいと同時に汗臭いような男っぽさがある 　。スタイリッシュのなかに泥臭さがみえる。 　このギャップのバランスが非常にいい。ギャップがそのままレンジの広さに 　つながっている。年齢も性別も金持ちもニートも関係なく、EXILE に惹かれ 　るんです。 　HIROさんとTAKAHIROの年が一回り以上、離れているのもファン層の広がりに 　一役買っていますね。」 パフォーマンスだけじゃない。その人間性まで本物かどうかが問われる、ある 意味厳しい時代でもある。 EXILE は本物の先頭を、いつも、そしてずっと、進化続ける───。 長崎のお母さんが初めて語った実家での空手と“動物好き”秘話───！ TAKAHIROの“超キュート”半ズボン姿を発掘！ 「横浜アリーナのライブで『道』を歌うとき、ATSUSHIがTAKAHIROに『EXILEに 　入ってよく頑張ってきたね』って感じで声をかけて、ファンも大声援を送っ 　たんですね。そうしたらTAKAHIROも感極まって泣いちゃって。メンバー全員 　、もらい泣き。演出じゃなく、本当の男泣きでした。ファンでよかったと思 　うほど感動しました」（40歳．主婦） ７人のメンバーになったTAKAHIROは、長崎県佐世保市出身だ。加入半年後の昨 年３月、母校県立佐世保東翔高校の卒業式に突然、現れた。 「最初、TAKAHIROが出てきたんです。それだけで皆、感激しまくりだったのに 　、その後、メンバー全員が出てきて。皆、地響きするほどキャーキャー言っ 　てました。」（当時の在校生） 新メンバーが故郷に錦を飾ったサプライズライブにほかのメンバーも快く参加 する。EXILE の“絆”の表れだ。 実家を訪ねると、若くてかわいい、温かい雰囲気のお母さんが応対してくれた。 「本当に普通の子でしたよ。ただ、歌が大好きで、高校のころは、本当EXILE 　が好きなんだなって、親ながらすごく感じていました。夢中で聞いていまし 　たからね」 小学校から高校生まで、空手を習っていたと言う。 「空手って、腕力て伏せをしたり、礼儀の指導や姿勢を正すなど、自分自身を 　鍛えるものでもあるんですね。だから、筋トレが好きなんですよ」 『ＥＸＧＰ』のインストラクター．荒木一禎さんは、初対面の印象をこう語っ 　ていた。 「最初のイメージは『すごくカッコいいな』でしたね。でも、ちょっと話して 　『面白いヤツだな』と思って。だって、いきなり『なんか自分、走るの速い 　んスよ』とか言うんですよ）笑）。若いけど、すごくマジメ。子供のころ、 　空手をやっていたと聞いて、なるほどなぁと思いました」 EXILE は全員、格闘技好き。ストイックで日ごろのトレーニングを欠かさない。 そんなところもTAKAHIROはピッタリ合っていた。 心優しい歌詞も書く。お母さんによれば、TAKAHIROは動物が好きというより、 動物に好かれる。 「昔、飼っていた猫は、敬浩を自分の母猫ぐらいに思っていたみたいで、いつ 　も敬浩から離れなかったんです。 　今は犬を飼っているんですが、知らない人には吠えたり、逃げたりする犬な 　んです。でも、敬浩だけは違うんですよ。飼い始めたのは彼がEXILEに加入 　してからなんですが、敬浩が帰ってくると、尻尾を振って、うれしそうに駆 　け寄っていくんですよね」 柔らかな笑顔のお母さん。 優しい表情が、そのままTAKAHIROに重なった。 TAKAHIROの“超キュート”半ズボン姿を発掘！ 超可愛短褲相片 http://kmulkoo.myweb.hinet.net/080415.jpg --

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