第２使徒の正体 今回の映畫で、リリスには１２枚の羽根があることや、そのリリスが人類という不 完全な生命体を產んだこと等、リリスの興味深い謎について幾つか明かされてい た。 リリスに羽根が生えていたという說はあるが、その枚數までは何處にも記されてい ない。普通、羽根といったら２枚か４枚だと思うのだが、リリスには確かに１２枚 の羽根があった。これはどういうことか。 まず、１２枚の羽根と言って一番に思い當たるのが”ルシフェル”である。ルシフ ェルとは、かつて天使長であったが、神の怒りに觸れ、天界から追放されてしまっ た墮天使のことである。でも、リリス＝ルシフェルという說はどの書物にも記され ていない。しかし、リリスがアダムと別れてルシフェルと交わっていた。という說 ならある。そこで、この說を基本として以下の３つのｪ說をたててみた。 ＜ｪ說１＞　第１使徒＝アダム　　第２使徒＝ルシフェル 神は最初、地球上にリリスという自分たちとほぼ同じ能力を持った生命体を造った。その生 命体は、知惠の實と生命の實を持った完全体であった。（これは使徒と言うより神の分身で あるから使徒にはカウントしないものとする。）リリスは、まず自分の分身であるアダムを 產んだ。これが第１使徒である。リリスはアダムに生命の實を与えた。それからアダムは使 徒を產んだ。使徒は生命の實だけを持っていた。知惠の實を持つことは神から禁じられてい たのである。リリスはアダムを產んだ後、神によって天界を追われた墮天使ルシフェルと融 合した。そのルシフェルが第２使徒である。 リリスは第２使徒と交わったあとは、今までのような生命の實を備えた使徒を產むことがで きなくなっていた。その欠陷リリスから產まれた卵が”黑き月”であり、そこから不完全な 生命体であるリリン＝人類が生まれた。人類は禁じられた知惠の實を持っていた。 リリスとルシフェルが融合したことは、神の意志に反することであった。神の意志によると 人類は神と對等の能力を持ってはならない。人類は知惠をつけてはいけなかったのである。 ＜ｪ說２＞　第１使徒＝ルシフェル　　第２使徒＝渚カヲル　 神は最初、地球上にアダム、リリスという自分たちとほぼ同じ能力を持った生命体を２つ造 った。その生命体は、それぞれ生命の實と知惠の實を１つずつ持っていた。 本來ならば、アダムとリリスは融合して、生命の實と知惠の實の兩方を持つ完全な生命体に なるはずであった。そしてその完全体は、完全な人類である「神人」とでもいうべき生命体 を產むはずであった。しかし、リリスはアダムとの融合を拒み（リリスがアダムの男尊女卑 的な考えに腹をたてた為）、神によって天界を追われた墮天使ルシフェルと融合してしまっ た。そのルシフェルこそが第１使徒である。 その為、生命の實しか持たないアダムからは、生命の實しか持たない「使徒」が產まれ、知 惠の實しか持たないリリスからは知惠の實しか持たない人類が產まれた。しかもその人類は ルシフェルと融合した、いわば欠陷リリスから產まれた為、完全な單体として產まれること が出來ずに群体となってしまった。 ルシフェルが第１使徒なら、順番からしてアダムが產んだ一番最初の使徒が第２使徒になる。 では、何故この使徒は存在が確認されていながらも物語に登場しなかったのか。それは何者 かが發見していながらも公表しなかったのではなかろうか？勿論、そんなことが可能な組織 はゼーレ以外に無い。つまり、ゼーレがまだ冬眠狀態だった第２使徒を捕獲し、使徒の生体 を知るための實驗材料として、その使徒のコアを保存していた。と考えられる。 ゼーレはエヴァが使徒を全て倒した後、エヴァのパイロットであるチルドレン達を全て消し 去る予定であった。そしてゼーレはこの第２使徒を使ってシンジを廢人にしようとした。丁 度アスカを戰鬥不能にしたのと同じようにして。そこでシンジの心をよく理解していてシン ジの方も一番心を許していた人物「加持」を使徒にしたてようとした。 ゼーレは、加持のクローンに第２使徒のコアを埋めんで「渚カヲル」を造った。これは、 ユイのクローンにリリスのコアを埋めんだ「綾波レイ」と同じものである。 以前、サブタイトルの文字が白地に黑の場合、意味が逆になるというのを何かで讀んだこと があった。貳拾四話のサブタイトルは白地に黑の文字で「最後のシ者」と書かれていた。よ って「最後のシ者」の本當の意味は「最初のシ者」ということになりこの說にあてはまる。 ＜ｪ說３＞　第１使徒＝アダム　　第２使徒＝リリス　 基本的にはｪ說２と同じだが、單純に人類が確認した順番に使徒をカウントしていく。最初 に人類が發見した使徒はおそらくアダムとリリスであろう。このリリスは既にルシフェルと 融合している欠陷リリスである。よってルシフェルは數にいれない。そうすると第１使徒は アダムであり、第２使徒はリリスとなる。