作者CrystalDays (Endless World...)
看板MISIA
标题[新闻] MISIA 大会场隅々まで届く“息遣い”
时间Mon Feb 17 15:35:19 2020
https://tokyo.whatsin.jp/584800
MISIA 大会场隅々まで届く“息遣い”。ジャズのファクターを注入した音世界に心を夺
われたステージを回想する。
MISIA SOUL JAZZ BIG BAND ORCHESTRA SWEET & TENDER
2020年2月1日 横浜アリーナ
MISIAはデビュー以来、22年间、常に前回のライブを上回る出来映えを更新し続けてき
た。これは他の谁にも真似のできない、惊异的な実绩だ。进化を続ける彼女は、今回の
“MISIA SOUL JAZZ BIG BAND ORCHESTRA(以下 MISIA SOUL JAZZ BBO)SWEET & TENDER
”で、どんなライブを観せてくれるのだろうか。そして、またしても新たな更新がなさ
れるのだろうか。
4年前、NY在住のジャズ・トランぺッター黒田卓也との出会いから始まった“MISIA
SOUL JAZZ”プロジェクトは、MISIAの音楽に最先端のジャズのファクターを注入し、そ
の斩新な内容は音楽シーンに冲撃を与えた。超刺激的なリズムと和音は、MISIAの过去
の楽曲群をアップデートし、さらには新しい音楽を生みだした。その成果と言えるニュ
ーアルバム『MISIA SOUL JAZZ BEST 2020』が、“MISIA SOUL JAZZ BBO SWEET &
TENDER”の直前にリリースされたのだった。
このプロジェクトの最初の顷は、ZeppなどMISIAのライブとしてはやや小さめの会场が
选ばれていた。その理由は、“MISIA SOUL JAZZ”が演奏者同士のインタープレイ(他
者の演奏に即座に反応して、自分の演奏を组み立てていく“音楽の会话”)を重要视し
ていて、そこに现われる音楽の细かいニュアンスを楽しむために、至近距离でプレイヤ
ーの息遣いが感じとれることが优先されたからだった。
以来、通常のツアーや“MISIA 星空のライヴ”、“Misia Candle Night”と并行して、
“MISIA SOUL JAZZ”のライブは行なわれ、そのたびに充実度を増して来た。だから今
回の“MISIA SOUL JAZZ BBO SWEET & TENDER”は、ニューアルバムと并んでこのプロジ
ェクトの最初の集大成となる。ただ、至近距离で楽しむ方が向いている“MISIA SOUL
JAZZ”を、横浜アリーナという大会场で行なうのは大変なリスクを伴う。仆は少しの悬
念を抱いたまま、新横浜駅に降り立った。
横浜アリーナに入ると、まずは支柱をすべて取り払ったシンプルなステージが目に入る
。ステージ背後のスタンドもオーディエンスで満たされていて、360度からMISIAを见る
ことができるセッティングだ。もうひとつ特徴的だったのは、モニター画面が无いこと
。前述の「至近距离」のことを考えると、真逆の演出のように思える。“MISIA SOUL
JAZZ”を最も良く知るMISIAだけに、スクリーン无しでのこの挑戦には、きっと何かメ
ッセージがあるに违いない。そんな思いを巡らしているうちに会场は暗転になり、メン
バーが入场してきた。
ビッグバンドの通例であるロゴマーク入り谱面台が、ステージの上手サイドに并んでい
る。“MISIA SOUL JAZZ”の核心メンバーであるサックスのCraig Hill、トロンボーン
のCorey King、そしてバンドマスターの黒田が各セクションのリーダーを务め、サック
スには4人、トロンボーンには3人、トランペットには4人の日本人メンバーが加わった
総势14人のブラスセクションが位置に着く。
その他のメンバーはキーボード大林武司、ドラムスTOMO、ベースRashaan Carter、パー
カッション伊达弦、女性コーラスは佐々木久美、Tiger、Geila Zilkhaという强力な布
阵だ。コスチュームは全员、赤。最後に真っ赤なドレス姿のMISIAが登场すると、大歓
声が上がった。
TOMOのドラムのフィルから新曲「Cassa Latte」がスタート。すぐにブラス・セクショ
ンが入ってくる。辉くようなブラス・サウンドが、アリーナの空间の隅々までを満たす
。しかも分厚いアンサンブルが、トリッキーなシンコペーションを缲り返しながら、超
スピードで激流のようにうねって走る。そこにMISIAの力强い声が加わると、これまで
横浜アリーナで聴いてきたどのライブとも违う音楽が聴こえてきた。大会场、复雑なリ
ズム、细部まで凝った和音构成、ファンキーなグルーヴ、何よりMISIAのパワフルな歌
声という、相反した要素がいくつも重なり合いながら响く。大会场だからこそのダイナ
ミズムと、远い距离だからこそ美しく响き合う复雑な细部の両立は、奇迹と言っていい
。凄いライブがあるものだ。改めてMISIAの构成力に感じ入った。1曲目が终わったとき
の怒涛のような拍手は、その凄さを感じているのが仆だけではないことを表わしていて
痛快だった。
黒田が大きなアクションで会场のハンドクラップを促す。2曲目の「来るぞスリリング
」も、TOMOのドラムから始まる。スピード感たっぷりのこの曲は、数层にも重なるポリ
リズムが特长で、“MISIA SOUL JAZZ BBO SWEET & TENDER”のアンサンブルの巧みさが
カラフルなサウンドを生む。ゆったりとリズムに乗るMISIAのボーカルの一方で、ブラ
スの刻む细かいフレージング、そのふたつを繋ぐ大林のピアノが効いている。ステージ
背後の観客を盛り上げていたMISIAは、终わると「今日は楽しんで行こうね!」と叫ん
だのだった。
「ありがとう! 改めまして“MISIA SOUL JAZZ BIG BAND ORCHESTRA SWEET & TENDER
”にようこそ。ニューアルバム、聴いてくれましたか? 今日はモニター画面がないの
で、いちばん後ろの人にはMISIAが见えてる?」と问い挂けると、スタンド最後方のオ
ーディエンスから「あんまり见えな~い」と声が上がった。
「あら、今日は可爱い服を着てるんですけどね。帽子とかディテールは、よかったら
NHK-BS4Kで収録しているので、そこで见てください。“MISIA SOUL JAZZ”では、ソウ
ル、ジャズ、R&B、HIP HOP、ラテン、アフロビートなど、好きな音楽を生演奏で追求し
ています。皆さんもジャンルレスで楽しんで下さい」とまずは挨拶。「次は“MISIA
SOUL JAZZ”の最初の顷のシンプルな编成でお送りします」。
リズムセクションはそのままに、ブラスはパート・リーダー3人だけでの演奏になる。
次の曲の「BELIEVE」は、MISIAが黒田と出会ってすぐに演奏したナンバーで、初めて聴
いたときはオリジナル・バージョンとのあまりの违いに惊かされた记忆がある。明るく
スムーズなミディアム・バラードが、黒田のフィルターを通されて、深い阴翳をまとっ
ていたからだった。それから4年後のこの日、「BELIEVE」はさらなる変化を遂げていた
。何度もセッションを重ねていく中で、一音一音のエッジが立ち、雕りが深くなる。そ
の変化にとても感动した。そういえばこの编成でMISIAは2年前、フジロックに出演し、
世界の音楽ファンから大喝采を浴びた。その时よりもこの日の「BELIEVE」は表现の深
みを増していたのだった。
「ありがとうございます。モニター无しなので、後ろの方まで届くように、心を込めて
歌ってます。届いてますか? ここからはゆったりした曲なので、皆さんもゆったりし
て聴いて下さい」。
MISIAが再びモニターのことを口にした。ここまできて、彼女の意図が分かった気がし
た。今ではモニターは当たり前のようにライブ会场に设置され、後ろの席のオーディエ
ンスに対するサービスとしてすっかり定着している。だが、前の方のオーディエンスも
、モニターばかり见ていることがしばしばある。だからこそMISIAは、もっと音に集中
して欲しいと思っているのかもしれない。
モニターを置かないことで、オーディエンスの神経は自然と音に集中する。そうすれば
、“MISIA SOUL JAZZ BBO SWEET & TENDER”の复雑で大胆なアンサンブルを、後ろの方
のオーディエンスにも楽しんでもらえる一助になるのではないか。大きな赌けではある
が、彼女が“MISIA SOUL JAZZ”をやろうと决めた时の大きな目标に近づけるのではな
いか。その目标とは、豊かな感情表现と、ベストなグルーヴと、最先端の音楽性を、で
きるだけ多くの人と分かち合うこと。MISIAは直接的にMCで「私たちの演奏をじっくり
聴いて、楽しんで」とは决して言わなかった。それは彼女の矜持であり、音楽を信じる
心の表われなのではないかと思った。
次のハイライトは中盘、黒田のエモーショナルなトランペット・ソロから始まる「オル
フェンズの涙」だった。鹭巣诗郎・作曲のビッグスケールなナンバーを、黒田は违った
意味でスケールアップするアレンジを施した。シンプルなリズムに乗せて、重厚なハー
モニーを响かせる。ひとつ间违えると、ベタベタのマイナーブルースになってしまうの
に、见事に乾いた哀しみを表现することに成功していた。
実はこの「オルフェンズの涙」の成功の因は、もうひとつある。それはMISIAが“
MISIA SOUL JAZZ”をやろうと决めた时、バンドにギターを入れなかったことだ。どう
しても感情过多になりやすいギターという楽器を入れないことで、音楽の湿度を下げた
かったのではないかと思う。同时に、80~90年代を席巻した“フュージョン”というジ
ャンルに欠かすことのできなかったギターを入れないことで、新しいソウルとジャズの
融合を図りたかったのだ。この日の「オルフェンズの涙」の歌と演奏の感情コントロー
ルは絶妙で、“濡れ过ぎない涙”を见事に演出していたのだった。
终盘は「あなたにスマイル」から弦一彻が率いるストリングスが加わり、ラッパーの
MIYACHIをフィーチャーした新曲「Mysterious Love (feat. MIYACHI)」、アフロビート
の「MAWARE MAWARE」など、曲を追うたびにアンサンブルはタイトになっていく。MISIA
の声のボルテージも上がり、軽々とスキップするようにグルーヴする「つつみ込むよう
に…」で本编が终わった。
アンコールでMISIAは、シルバーのドレスを着て登场。そのドレスのキラメキのように
ストリングスとブラスが「Everything」のイントロを奏でると、万雷の拍手が沸き起こ
る。もうこの时点でモニター・スクリーンの有无を思う人はいない。ピアノだけのバッ
クでMISIAが歌い始めると、アリーナ中の耳が歌声に集中する。4人の弦と14人の管が生
み出す恐ろしいほどの倍音が会场を満たし、ダイヤモンドダストのように辉く。これほ
どの倍音に包まれるのは初めてだ。オーディエンスたちが息を呑んでそれに浸っている
光景は、とても感动的だった。もちろんMISIAの声も最高で、最终盘に入ってもパワー
はまったく落ちていない。
「初めてのアリーナでの“MISIA SOUL JAZZ”、どうだった? なんか、あっという间
だったね。ちょっとここから离れ难い(笑)。満腹の时、お腹いっぱいって言いますけ
ど、皆さんの胸がいっぱいになるように、心の栄养で満腹にしたいと思ってます。最後
の曲はありがとうの気持ちを込めて」と「アイノカタチ」。
再び“MISIA SOUL JAZZ”の基本编成と、ストリングスでの演奏だ。広いステージの一
隅だけに照明が绞られ、まるで小さなホールで観ているような错覚に陥る。MISIAとメ
ンバーの音楽的会话が、充分に聴こえてくる。もしかすると、これがモニター无しで
MISIAが见せたかったものではないかと思った。
黒田のトランペット・ソロの後、歌がエンディングに差し挂かると、MISIAに当たって
いたスポットに黄色が加わって、シルバーのドレスがゴールドに辉く。コンパクトだが
、无限にも感じられる素晴らしいエンディングだった。
それはMISIAのこれまでのホーム“横浜アリーナ”が、“MISIA SOUL JAZZ”のホームに
もなった瞬间だった。こうしてMISIAはまたも过去のライブの更新に成功したのだった
。
◆MISIA SOUL JAZZ BIG BAND ORCHESTRA SWEET & TENDER
2020年2月1日 横浜アリーナ
セットリスト
M1「CASSA LATTE」
M2「来るぞスリリング」
M3「LADY FUNKY」
M4「BELIEVE」
M5「真夜中のHIDE-AND-SHEEK」
M6「キスして抱きしめて」
M7「あなたとアナタ」
M8「オルフェンズの涙」
M9「爱はナイフ」
M10「Mysterious Love (feat. MIYACHI)
M11「あなたにスマイル」
M12「MAWARE MAWARE」
M13「阳のあたる场所」
M14「つつみ込むように・・・」
M15「Everything」
M16「アイノカタチ」
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